Tuomas Holopainen’s Track-By-Track Guide To ‘Imaginaerum’!

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Tuomas のひとこと楽曲解説

Taikatalvi

今回は映画的なものをやっているから、アルバムのどの曲もストーリーに基づいて作られているし、そう聞こえるようにできている。この映画には冬の景色を思わせるイントロが必要で、そこにフィンランド語でありながらエキゾチックなタッチを加えたかったんだ!

Storytime

これはファースト・シングル。 1982 年に発表されたクラシック・アニメ『スノーマン “The Snowman”』についての曲。本当にクールな出来で、主題歌の『ウォーキング・イン・ジ・エアー “Walking In The Air”』も世界がこれまでに作り出した曲の中でも最高のものだと思ってたから、「さあ、これをリメイクしよう!」ってなったんだ。映画でも同じように流れる。必ずしも想像したとおりではないけど、違う見せ方でね。シングルのためにビデオを制作するのかって? 映画とはまた別に撮影する予定だけど、映画からもいくつか引用することになる。

Ghost River

人生と存在を祝福というドラマティックなアルバムだから、暗黒の面もまた必要になる。自分も暗黒面が好きだし、邪悪な類いも好き。そしてそういう面を描く曲が必要だった。“Ghost River” と “Rest Calm” は人生の暗い側面を語る 2 曲。そして Van Halen 風の曲調になってる!

Slow, Love, Slow

何もアイディアが出ない状況を打破するのは自分自身への挑戦だ。そして私たちはジャズに関するやり方を誰も知らない! ドラマーなんてブラシの使い方を学ぶレッスンに通ったんだ! ことの始まりは『ツイン・ピークス “Twin Peaks”』をまた見始めたから。このサウンドトラックが大好きで、「こういう風にできないものだろうか」と考えて、その結果がこれなんだ。

I Want My Tears Back

確かアルバム中で最も簡単にひらめいた曲。そしてオーケストラも合唱も入ってない曲。パイプとバイオリンを使った海のパートは大好きだ。

Scaretale

Nightwish 版 “Enter Sandman”。歌詞については、子供時代に見た悪夢について歌っている。

Arabesque

これは “Scaretale” を浄化する役目を担う。とにかく映画に必要な曲で、だからここに収まっている。

Turn Loose The Mermaids

ひとつやりたいことは、本当に敬愛する作品に対して、ほんの少しでいいのでオマージュを捧げること。例えば My Dying Bride の “Turn Loose The Swans” は本当のフェイバリット・アルバムなんだ。だから “Turn Loose The Mermaids” と名付けている。題名以外に My Dying Bride との関連はないけど、祖父が亡くなったときに最後のメッセージとして祖母が贈った言葉を知った瞬間に生まれたんだ。自分の人生で最も感傷的になった瞬間だった …… それと同時に、暗く、美しい、そんな瞬間。この出来事について曲を書かねばならなかった。…… そして最後に祖母は祖父の歯を確認し、爪先を温め、そして「良い旅を、愛する貴方。じゃあまたね」と。祖母は 93 歳、そして 15 分後、祖父は亡くなった。それまで死んだ人を見たことはなかった。とても感傷的になった。だから 1 曲書き上げたかった。このアルバムに込められているのは、人生についてと、想像の力と美。だから人生の最終章を入れなければならないと思った。つまり死を。映画を観てもらえば、何故この曲があるかを分かってもらえると思う。

Rest Calm

少し Paradise Lost や My Dying Bride を思い起こさせる。ここでまた映画中で残酷なシーンになるので必要になった曲。

The Crow, The Owl And The Dove

少しだけこれが盗作であることを認めねばなりません。私は 19 世紀の詩人 Henry David Thoreau の大ファンだ。彼の本である “Walden” の中で、彼はこう言っている。「愛も、美も、誇りも、どれも私には関係ない。ただ真実を教えてください」この言葉の裏には、大きな思想が隠れているので、それを歌にできればと思うようになった。カラス (crow) は誇りを、フクロウ (owl) は知恵を、ハト (dove) は愛と平和を象徴している。

Last Ride Of The Day

テーマ・パークのコースターがめちゃくちゃ好きなんだ。ディズニー・ワールドにも今までに 8 回行った! ユニバーサル・スタジオや、その他の場所でも …… とてもとてもとても素敵で、子供に戻った気持ちになる。それに完璧な比喩で人生とは何かを表現している。

Song Of Myself

これは Walt Witman の本。彼もまた自分のヒーローだ。オマージュを捧げ、彼が好んで書いたような手法で歌詞を書きたかった。本物で、開かれていて、完璧で、個人的には浄化 …… 特に言葉で語られているパートだね。少し変わった曲だから、映画にそのままでは収録されないかも。

Imaginaerum

映画のエンド・クレジットのためのメドレーだよ!

Metal Hammer